痴漢に間違えられたときの保険!「痴漢冤罪保険」をご存知ですか?
- 2015/12/21
- diary
都会の電車通勤に潜む罠
毎朝の満員電車ってとってもストレスですよね。パーソナルスペースと呼ばれる他人との適切な距離は3.5mともいわれますから、そう考えると満員電車の異常性は驚くべきものといえそうです。まあ普通に考えて、恋人との距離感よりも近い距離に赤の他人の進入を許しているのですからそれはもうストレスが溜まりますよね。
そんな状況を利用して、痴漢と呼ばれる犯罪行為が行われており、女性専用車両などの工夫もありながらなかなか撲滅できていないところです。女性にとって許し難いものであることは間違いないですが、痴漢を行わない大多数の男性にとっても許し難いものです。というのも、痴漢の横行するほど、痴漢に間違われること=痴漢冤罪も増えていくからです。
以前、当サイトでも痴漢に間違われたときの対処法についての記事を書きました(絶対に知っておきたい、痴漢に間違われた時の正しい対処法)。痴漢の対処一般についてはこちらの記事をご覧になって下さい。
備えあれば憂いなし?痴漢冤罪保険
先ほどの記事の最後に「最後の手段、弁護士召喚」と書きました。これは今でも同じことがいえます。ただし、難点も同時に書きました。「都合よく来てくれる弁護士が来てくれるかは運次第」という点です。そして、運をよりつかむためにいくつかの弁護士のサイトをブックマークしておきましょうとして記事を締めさせて頂きました。
今回紹介するのは、弁護士に依頼できることを。もはや運任せではないようにしようという商品の紹介です。弁護士召喚の難点を解決してしまおうということです。
それが「痴漢冤罪保険」になります。正式には、個人賠償責任保険に「痴漢冤罪ヘルプコール」という特典(特約)が付いたものです。
気になるお値段
内容をみるまえにまずはお値段から。月額590円もしくは年額6400円となっております。通常の個人賠償責任保険に比べればやや髙めかもしれませんが、次に見る特典の内容を踏まえると個人的には妥当かな、といえるお値段かと思います。以前当サイトで自転車保険はこれで決まり!弁護士が勧める個人賠償保険でJCBトッピング保険を紹介しましたが、これと比べれば高いですし、個人賠償という観点からは、JCBトッピング保険がおススメです。しかし、今回の保険は、主として法律相談や紛争解決のために弁護士に依頼する場合の弁護士費用を補償してくれるものですので、単純比較できるものではないでしょう。
ちなみに、クレジットカード払い、コンビニ払い、銀行払いから支払方法を選べますが、年間680円お得な年払いはクレジットカード払いしかできませんのでご注意ください。
気になる痴漢賠償保険の内容
刑事事件の弁護活動全般にいえることですが、とりわけ痴漢事件においては初動が大事になります。だからこそ、痴漢に間違われたときに1秒でも早く弁護士に相談することが肝要ですから、すぐに弁護士と連絡をとる必要があります。そこで、スマホや携帯からすぐに弁護士を呼ぶことができるという特典が付いているのがこの痴漢冤罪保険の最大のポイントです。呼べば登録している弁護士のもとに一斉に連絡が行き、これを受けてすぐに行動を取ることができる弁護士が間違われた方のもとに駆け付けてくれるのです。また、駆け付けるまでの間に取るべき行動を電話で相談することもできます。
そして、起訴に持ち込まれないために大事だと言われている事件発生から48時間の相談・接見は保険会社負担となっています。
痴漢冤罪保険のデメリット?
実際に痴漢を企む人がこの保険に入って濫用するおそれがデメリットとして挙げられたりもするようですが、このデメリットは他の保険でも同じことです。ほとんどすべての電車通勤の方にとって伴うリスクに保険をかけるのはむしろリスク管理としては何ら責められるべきものではありません。痴漢冤罪保険に入っているからむしろ怪しい、なんてことはあってはならないでしょう。
もちろん、実際に痴漢をした人、であればこの保険の適用対象ではありません。その辺りは保険会社もコンプライアンスを十分に意識しているということでしょう。
痴漢被害保険でもある
痴漢で迷惑しているのは何も痴漢冤罪リスクのある男性に限らず、実際の痴漢被害に遭われている女性もいます(というか数としてはこっちの方が圧倒的に多いでしょう。)。
そこで、この保険には、実は「痴漢被害ヘルプコール」も特典として付属しています。痴漢被害に遭った場合に、すぐに弁護士に無料相談できる特典というわけです。
また、何も痴漢冤罪に遭うのは男性だけだとは限りません、条例上男性が女性側に痴漢することが要件となっているわけではなないのですから、逆もあり得ます。ですので、この保険も特段痴漢冤罪ヘルプコールと痴漢被害ヘルプコールとで性別による制限を設けていません。
痴漢冤罪保険、あり?なし?
痴漢をする人が悪い、なんてことは言わずもがな当然です。間違われた人は何も悪くないのです。
しかし、罪に問われることそのもののリスクはもちろん、それに伴う社会的リスクは大変重たいものです。たとえば、痴漢冤罪で逮捕され勾留されてしまうと最大23日間に及ぶ身体拘束を受ける可能性があります。特に、否認していればいるほど釈放される可能性は低くなるのが実情です。
痴漢するつもりなんて毛頭ない、自分は大丈夫だと思っていても、満員電車に乗る以上は間違われるリスクは常にあるということは知っておくべきでしょう。保険金の支払だけでなくヘルプコールが付いていることはリスク負担軽減のみならずリスク回避の可能性もぐんとあがるかと思います。
他の事件の弁護士費用も無料に!
さらに、見逃してはならないのは、この保険は弁護士への法律相談や弁護士への依頼にかかる費用を補償してくれる点です。というかこっちがメインです。
法律相談については無料で行ってくれる弁護士や法律事務所が増えていますが(私も法律相談で直接お金をもらったことはありあせん。)、離婚問題や遺産相続問題など誰にでも起きうる法律問題について正式に弁護士に依頼する場合の弁護士費用が300万円まで補償されるというのは、かなり大きいのではないでしょうか。そういった意味では、満員電車なんて乗らないよ、という方にもお勧めできる保険です。
備えあれば憂いなし。一度、ご検討されては?!