弁護士に相談しよう。探し方と選ぶ際のポイント
- 2018/2/17
- diary
法律トラブル!そうだ弁護士に相談しよう!
意外と遭遇しないし意外と遭遇する、このサイトを見られている方は遭遇しているないしは遭遇しそうという状況の方が多いかもしれませんが、日常には法律トラブルが潜んでいます。法律トラブルというと身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。「そんな大事ではない」というような場合もありますが、大事になってしまっている、ないしはこのままでは大事になってしまうというような場合はよくあります。そして、未然に防ぐことができるものは防ぎ、起こってしまったトラブルについては適切に対応しなければなりません。
身体にトラブルがあれば病院に行ってお医者さんに診てもらい、処置・治療を施してもらいます。トラブルでも社会的なトラブル、法律トラブルがあった場合には法律事務所に行って弁護士に相談し、交渉・裁判等を経て解決を目指すということになります。
自分でもできる?弁護士にしかできないことって?
たとえば、軽度の火傷や転んで擦り傷を負った、頭痛がする、おなかが緩い、このような軽度な身体のトラブルの場合にまで、お医者さんに診てもらうことはないですよね。自分で応急措置を施したり、薬を飲んだりするなどして自分で解決を試みることになります。法律トラブルもこれに近いものがあります。例えば買った物が壊れていたという場合には、自分で購入店と交渉して、交換を要求するなどして解決を試みるでしょう。3000円のドライヤーが壊れていたからと言って弁護士に相談したり裁判所に訴えを提起したりというようなことにはならないというのはイメージしやすいのではないでしょうか。
一方、交通事故を起こした、被害に遭ったというような場合は自分でなんとかできるかどうか怪しいということになってきます。もちろん、全て自分で解決することが禁止されるというようなことはありません。日本では、自分で交渉して、自分で訴えを提起して、自分で執行をかけるという手続をご自身で行うことも大丈夫なのです。とはいえ、あまりお勧めはできません。極端な表現ですが、自分のお腹に自分でメスを入れるようなことになりかねないからです。もちろん、自分の体であれば自分のお腹に自分でメスを入れても違法ということにはなりません。しかし、普通、というかほぼ確実にそんなこと自分でしないですよね。絆創膏を貼るのとメスを入れるのではワケが違うということです。
もちろん、弁護士でなければできないことはいくつかあります。まず、自分以外の法律トラブルを報酬を得て解決する行為は弁護士にしか許されていない行為です。非弁行為といいまして2年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されてしまいます。これは、行政書士や司法書士等であっても基本的には行うことができません(司法書士については一定の範囲につき限定的に許されている場合があります)。親切心がほとんどとはいえ他人の法律トラブルに報酬を得る目的で関わることは許されないということになります。他にも、刑事事件では通常弁護士が弁護人として付くことがほとんどですし、事件の大きさによっては弁護人がいなければ開廷することができない場合もあります。
弁護士はこうやって探す
法律トラブルに巻き込まれた、弁護士に相談したい、と思ってもどうやって弁護士を探すかという時点で悩まれる方もいらっしゃると思います。どの弁護士に依頼するかを悩む以前に弁護士を探せないという場合です。もっとも、当サイトにたどり着いている方であれば、ある程度弁護士を探すことはできているかとは思いますが、こんな探し方もあったんだ等何かしらの参考にしていただければと思います。
①GoogleやYahoo!で検索して弁護士を探す
GoogleやYahoo!といった検索サイトで「弁護士 (トラブルの内容)」などと検索すれば多くの弁護士事務所のサイトがヒットします。例えば、「弁護士 交通事故」などですね。さらに、交通事故の中でもどのような点に疑問を持っているのかを後ろに足していけば、自分に合った弁護士に行きつくことができるかもしれません。なお、多くの事務所のサイトで相談のための連絡方法が記載されているかと思います。
②親族・友人・知人に紹介してもらう
現在弁護士は全国に38,980人登録されています(2017年)。医師は30万人前後とのことですから、これと比べれば約10分の1しかいないこととなりますが、それでも親族・友人・知人を介せば弁護士の知り合いがいるという場合はあるかと思います。
③弁護士会に法律相談を申し込む
弁護士会は各都道府県に1会は存在します。そして、弁護士会は有料の法律相談を行っておりますので、これに申し込むことにより法律相談を受ける形で弁護士を探すことができます。この場合は、有料ではありますが、自分のトラブルについて相談することもできることに特徴があります。また、相談する弁護士を自分で探す必要がないという点はメリットとなります。
④電話帳で探す
タウンページなどの電話帳でも弁護士事務所の広告や連絡先が記載されています。余談ですが、10数年前までは弁護士は広告が制限されており、この電話帳広告しか許されていませんでした。現在では広告の自由化が認められましたので、上記のようにインターネット広告のほか、テレビやラジオで広告を打つことも認められています。
⑤各所で行われている弁護士相談を利用する
市役所や区役所などでは定期的に無料法律相談を実施しています。また、商工会などでも行っています。各所に問い合わせるか、各所ホームページなどで確認できるかと思います。
⑥当サイトで相談する
宣伝みたいになってしまいますが、当サイトから法律相談をすることもできます。
お問い合わせでご相談を受付けておりますのでよろしかったらご利用ください。
弁護士を選ぶときのポイント
弁護士を探すことができても、そこからどの弁護士に依頼するかを選ぶことは難しいかと思います。何をどのような基準で選べばよいのか、そもそも弁護士というものに馴染みがないので知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まず、弁護士には専門分野がある場合が多いです。医師を考えればわかりやすいですが、内科医の先生が外科手術をすることはほぼないです。しかし、本来その医師は医師免許さえあれば外科手術をすることはできるはずです。なぜ手術しないのかといえば技術・経験等がないからです。弁護士も基本的には同じです。弁護士資格を有している以上、労働問題であっても刑事事件であっても行政事件であっても対応することは本来可能です。医者のそれと比べれば、様々な分野に精通している弁護士が多いですが、やはり得手不得手はあるかと思います。インターネットで検索して得意とする分野を調べてみるといいかもしれません。もちろん、自薦の場合がほとんどですから、書いてある内容で判断することになります。解決事例や実際にどうやって解決するのかを説明してあるサイトであれば、ひとまず相談してみる価値はあるのではないでしょうか。
あとは金額を比較してみるのもいいかもしれません。一概にサービス内容が値段に比例することはありませんから、自分でおおよその相場感覚をつかんでみるのがいいかと思います。
最大のポイントは法律相談
弁護士選びの最大のポイントは法律相談の際のリアクションでしょう。有料・無料それぞれありますが、相談したからと言って必ず事件処理を依頼しなければならないわけではありません。まずは相談してみてください。その際に気を付けるべきポイントをいくつか紹介したいと思います。
まず、相談の際に丁寧かつ明確な説明がなされるか否かがポイントです。手続の選択の説明や手続の流れの説明、法的にどのような点が問題となるのか、事案自体の見通しはどうなるのかといったことを説明してくれるかが判断すべき事項となります。その際に、依頼者にとってメリットとなることだけでなく、デメリットとなるような点についても適切な説明をしてくれるかもポイントです。
さらに、相談の際には依頼していただける場合の弁護士報酬について説明がなされるはずです。この説明がないような場合はもちろん、明確に説明がなされない場合も依頼するのは考えものです。
最後に、依頼後に弁護士やスタッフ・事務員からの連絡がまめに行われ、依頼者がご質問等をなされた場合に素早い対応が行われる事務所か否かも重要です。これを依頼前に見分けることは困難ですが、相談を申し込む際の電話対応なでで判断すべきでしょう。
また、質問をきちんと受け止めて真摯に回答してくれるかという観点も重要です。
最後は、フィーリングですね。
弁護士に依頼する場合、通常は相当程度の期間お付き合いすることになりますので、自分の目と耳できちんと相談してみることが何より重要といえそうです。