債権回収にかかる費用はこれくらい・・・

債権回収にかかる費用ってどれ位?

相手が貸したお金を支払ってくれない場合に債権回収しようとしても、費用の方がかかってしまえば損することになりかねません。そこで、費用倒れにならないためにも実際にどのくらい費用がかかるかを知ることが大事です。

この費用については、弁護士に依頼するか否かで大きく変わってきます。債権回収にかかる実費と弁護士費用(報酬)が債権回収にかかる費用ということになります。弁護士費用の内訳は、通常着手金と成功報酬になります。その額についてはその事務所により異なりますが、おおよその相場というものは存在します。そこで、どの程度かかるのかについてみていくことにしましょう。

まず、債権回収を始めるに当たって弁護士に依頼するのかしないのかという判断を悩まれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような場合にはまず弁護士にご相談されることをおすすめ致します。この相談費用については初回無料で行っている事務所もあれば、1時間5,000円で行っている事務所もあります。どちらがいいとは一概に言えるものではないですが、無料であれば必要外の費用がかからないのですが、時間と手間はコストといえるでしょう。なお、無料であるから相談が雑だっということはないはずです(おそらく・・・)。

それ以後は、相手方からどの段階で回収が図れるかによってかかる費用が変わってきます。ただし、事前にどこまで必要になるかの見立て通りにはいかずに、結局本執行まで必要だったというケースもあり得ますのでご注意ください。

交渉のみで片付く場合

交渉のみで片付く場合、電話一本で解決といった場合や会って話して解決といった場合であれば、実費は交通費等のみでほとんどかからないといえるので、弁護士費用のみが問題となってきます。

内容証明郵便等により支払を催告した場合であればその郵便の実費がかかりますが、それのみです。内容証明郵便そのものの実費はページ数によりますが、どんなに費用がかかっても数千円ということになるでしょう。ただし、内容証明郵便の作成を弁護士等に依頼した場合はその分の弁護士費用がかかります。

交渉のみ(実費除く) 着手金 10万円~ ※
成功報酬 回収額の15%前後 ※
内容証明郵便作成(1通) 3万円~5万円

※請求額によります。

仮差押えしたら払ってきた場合

仮差押えを申し立てるにあたっては担保金を支払わなければならなず、この実費が高額になります。仮差押え対象物の種類や債権の種類により担保金の額は変動しますが、対象物の価格の10~35%程度が目安となります。詳しくは、仮差押について本気で押さえておきたい3つのことを参照してください。

この仮差押えが行われれば、相手方は財産が凍結され生活や営業に支障を来すことが予想されます。したがって、仮差押えが行われると、これを解除するために任意に支払をする方も少なくはありません。この場合、債権回収という目的は達成したのですからもう仮差押えをしておく必要はありません。したがって、仮差押えを取り下げることになりますが、この際、担保金が手元に戻ってきます。したがって、実費の支払いが大幅に減少することになります。

弁護士費用については、これらについて着手金が発生し、支払われた分については成功報酬が別途発生します。

仮差押え(実費除く) 着手金 5万~10万円 ※
成功報酬 回収額の15%前後 ※

※請求額によります

裁判、本執行まで行っちゃった場合

相手がどうしても支払いたくないと言い張る場合や、数額に争いがあるような場合などであれば、裁判、本執行と手続をふんで回収を図ることになります。時間も労力もかかりますので交渉のみの場合と比べれば高額です。

もっとも、裁判や本執行の実費は仮差押えに比べれば格段に安いといえます。訴訟提起に関していえば、10万円であれば1,000円、100万円であれば1万円、1,000万円であれば5万円、1億円であれば32万円です。本執行として預金等の差押えである債権差押えであれば4,000円の手数料、不動産執行であっても4000円の手数料に40万円~200万円程度の予納金です(各裁判所により運用が違います。)。この予納金は執行後競売されれば戻ってきますが、競売されなかった場合には諸費用を差し引いた分だけが戻ってきます。

着手金 訴訟提起 10万円前後~ ※
強制執行 2万5,000円前後~ ※
成功報酬 回収額の15%前後 ※

※請求額によります。

お得なセットも?

各手続ごとに着手金が異なることから費用も変わってくるのですが、最初から全ての手続を利用することを前提として、セットにして着手金がかかるような事務所もあります。もちろんそのほうが全部別々に取られるよりお得になる場合が多いのですが、自分にとって必要な手続がどれなのかをしっかりと理解した上で契約をするようにしましょう。

また、請求額に応じて異なる場合や請求額でなく予想される手間暇に応じて異なる場合もあります。弁護士費用は各事務所が各々料金を設定しているので事務所間に差があるのは当然なのですが、この債権回収という事件類型に関しては事務所間の差がより大きい印象です。

各事務所や弁護士員にお問い合わせをして、具体的な見積もりをもらうといいでしょう。

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