えっ、あの人が逮捕された?!そんなときの対処法。

逮捕は決してドラマの中の話じゃない。

逮捕されるということは、自分には関係のない話だと考えている人がいるかもしれません。けれども、たとえ善良な人であっても、交通事故を起こしてしまったり、お酒の勢いで手を上げてしまったりすれば逮捕されてしまうことがあります。

また、自分が逮捕されなくても、家族や友人知人、職場仲間や部下などが何からしらの犯罪の容疑をかけられて逮捕されたという連絡が入ってくるかもしれません。

そんな連絡が入ったとき、どのように対処すればいいのでしょうか。

そもそも逮捕されたらどうなる?

そもそも、逮捕されたらどうなってしまうのか、正確に知っている人は少ないと思います。

逮捕には、通常逮捕、現行犯逮捕、準現行犯逮捕、緊急逮捕などの種類がありますが、いずれにしても、逮捕されると48時間以内に送検(検察官に送致)され、その後24時間以内に勾留されるかどうかが決まります。つまり、逮捕されている時間というのは法律上は72時間しかないことになります。

しかし、その後に待ち受けている勾留というのがやっかいで、最大で20日間の身体拘束を受ける可能性があります。また、20日間の間に検察官が行った捜査で、公判(裁判)を起こすべきだと判断された場合には、さらに2ヶ月以上の身体拘束が続く可能性もあります。

このような流れになっていることから、「逮捕」は「勾留」の前段階ということができ、「逮捕」されている間の行動によって勾留されるかされないかが決まるケースも多くあります。

また、逮捕中に面会することができるのは弁護士だけであり、たとえ家族であっても面会できるのは勾留の手続に入ってからということになります(なお、勾留される際に「接見禁止」という決定がされることもあり、その場合には接見(=面会)が例外的に許されている人以外の接見は許されないことになります。ただしこの場合でも弁護士であれば接見することができます。)。

どうすれば勾留されずに済むか。

72時間(3日間)であればともかく、20日間以上も拘束されるとなると、周囲にも逮捕勾留されたことがバレてしまうケースも多いですし、職場も解雇されてしまうかもしれませんので、出来る限り身体拘束を短くしたいというのが逮捕されている人の心情でしょう。

では、どうすれば勾留されずに済むのでしょうか。もちろん、こうすれば絶対に勾留されない、というものはありません。

けれども、一般に、

・ 容疑を認めている

・ 罪が比較的重くない

・ 安定した生活環境(職場があり住所も定まっている)

・ 身元引受人がいる

・ 被害者との示談が成立した

などの事情がある場合には勾留されることなく釈放されるケースが多いといえます。

逮捕された側としては、これらの事情を72時間以内に整理して一定の証拠と共に検察官に伝え、勾留の理由や必要がないことを訴えていくことになります。このような訴えをしていく上では、弁護士(刑事弁護人)に依頼することが必須になります。特に、後者2つなどを目指す場合は、逮捕された本人ではそもそも連絡が取れないことも多いので、弁護士を依頼することが事実上必須になっていると言っていいでしょう。

逮捕された本人としては、知り合いで連絡先の分かる弁護士でもいない限り、弁護士会の当番弁護士を呼んで欲しいと警察に依頼することしかできません。他方で、家族や知人友人が逮捕されたと連絡を受けた側は、刑事弁護を引き受けてくれる弁護士を探すことができます。最近では、インターネットで弁護士を探して依頼をするケースも増えているようです。当番弁護士の場合には弁護士を選ぶことができないのがデメリットですが、呼ばないよりは呼んだ方がいいことは間違いありません。しかし、当番弁護士という制度を知っている人がそもそも少ないですし、警察から当番弁護士制度の説明を聞いてもいまいち理解できなかったりメリットが分からなかったりして、当番弁護士を呼ばないケースも多くあるようです。

ですので、家族や知人友人が逮捕されたと知った場合には、まずすぐにでも弁護士を探すところから始めないといけません。

どんな弁護士に依頼する?

72時間という限られた時間の中で、どんな弁護士に依頼すればいいのかは悩ましい問題かもしれません。

まずは相談してみて

・ すぐに動いてくれるか

・ 方針を明確に説明してくれるか

・ 費用(報酬)が高いか安いか

・ 信頼できそうか否か(直感)

などを総合的に判断するしかないでしょう。特に、すぐに動いてくれるかどうかは、スピードが命ともいえる刑事弁護においては、とても重要なことです。もちろん弁護士さんにも予定があるので、相談後直ちにとはいえないかもしれませんが、たとえ夜遅くなったとしても弁護士は接見に行くことができますので、依頼しようとする弁護士がいつ接見に行けるかは必ず確認した方がいいでしょう。

 

 

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